「正しい診断にもとづいた、必要最小限の除去」が基本です。たくさんは無理でも、すこしなら症状を起こさずにたべられる場合、安全な範囲で食べる指導を行います。
最近、赤ちゃんの時から食べ始めると、食物アレルギーが早く治る可能性があると考えられるようになってきました。正確な診断のもと、安全に食べる練習を始めるためには、詳細な問診、血液検査、食物経口負荷試験などが大切です。
次のような場合、食物経口負荷試験をお勧めします。
- 食物でじんま疹、ぜーぜー、嘔吐、口のかゆみなどの症状が出た。
- 過去に症状が出て、今も除去を続けている。今は食べられるようになっているのか知りたい。
- 血液検査や皮膚検査の結果だけで、食物を除去している。
尚、アナフィラキシーなどのリスクの高い方は、トヨタ記念病院などの近隣の病院と連携いたします。
食物経口負荷試験
順序
- 診察
- 胸の音や皮膚の状態などを確認します。
- 初回摂取
- 少量の食品を摂取します。30分程度、おもちゃで遊んだり絵本を読んだりして静かにすごします。摂取量は患者さんにより異なります。
- 2回目摂取
- 初回より多い量を摂取します。30分程度、静かにすごします。
- 以後、同様に3回目以降の摂取を行います。摂取回数は患者さんにより異なります。
- 最終摂取から2時間程度、院内で過ごします。途中で症状が出た場合は、内服、吸入、注射などで治療します。
- 最終診察
- 症状がないか確認します。
- 栄養指導
- 試験中に食べた量と、症状の有無から、自宅でどのように食べるか説明を受けます。
ご注意
- 当日、体調が悪い場合は、行うことができません。
- 半日後に症状が出る場合もありますので、帰宅後は自宅でゆっくり過ごしていただきます。当日、ほかの予定を入れないようにしてください。